ベッドマットレス しのぎを削る国内各社の思惑①

「寝具がない…。ああ、ベッドを買いに行かなくちゃ!」というとき、皆さんはまず何をされるでしょうか。私の場合を例に取ってみましょう。やはりネットでしょうか。とりあえず「ベッド おすすめ」で検索してみましょう。

大◯家具、おすすめベッド通販、ニ◯リ……と、この辺までは広告ですね。
その下を見ると、ありました。

「おすすめのベッド&マットレス、後悔しない選び方のコツ」

読み進めると、非常に詳しくマットレスの基本から明記されてます。一体どちらのメーカーさんかと思いきや、著者は全くの異業種。

 
  • マットレスにお金をかけるべし
  • 寝心地の99%はマットレスの質で決まる
  • でも、ベッドフレームは絶対に買って!
  • 例外:寝心地を左右するベッドフレームもわずかに存在する
  • 大前提: 身体に合うマットレスは人それぞれ
おっしゃる通〜り!!
この方はブロガーさんのようですので、その後のベッド選択肢には偏りを感じますが、何れにせよ問題提起という部分において、筆者は専門店として大きく頷いてしまいました。

しかしながら、この手のブログ投稿の類は非常に危険な要素が含まれているなという不安も正直あります。そもそも何の実績もなく、他人様の情報をそのまま流用している節が多く見受けられ、真実の中にもっともらしい嘘と憶測が織り交ぜられ、素人が読んで正誤を判断するのはもはや不可能です。

当店のお客様にも年に何度かこういうサイトに汚染された御仁がお見えになります。そこまで調べて最終的な選択がなぜそうなるんだ〜!?と叫びたくなってしまうのですが、一種の洗脳状態になっているので、間違いを御納得いただくのにかなりの時間を要してしてしまい、正直こちらも心底疲れます。(汗)

例えば、上記のブロガーさん。よくここまで調べてるな〜と感心いたします。

が!!しかし!!

そもそもこの人は誰???よく見も知らない赤の他人様、しかも何の責任も取る必要のない、更には顔も見えない人物の言うことをよく信用できるわね〜っと。ほんと不思議でならないのです。この方の選択肢は90%以上メタル(金属)スプリングマットレス。それ以外の選択肢がほとんどありません。業界をなめてもらっちゃ困ります!要するにこの方の情報は、ちょいと検索すればそこかしこに転がっているネット上の、中でも非常に限られた情報を、単に集計してそれらしく見せているだけという事なんですね。

要するに現場の声がないという事。

実際足を運んで調べたわけでも、ユーザーの声を集計したわけでもなく、現実味を帯びているのは自身の感想だけなのです。大前提として身体に合うマットレスは人それぞれと言いながら、結局主観で結論づけているという…この矛盾しまくりのブログが月10万人の目に止まっているかと思うと、なんだか頭が痛くなってきます。

これが全くの善意で無償の情報提供ならまだしも、彼らはここから広告収入を得ているわけですからタチが悪い。

モノの良し悪しってもっと奥が深いのです。なぜあえてこっちを奨めるのか、なぜこの商品を店頭に置かないのか、主観が入っていないというと嘘になりますが、我々が一人ひとりの顧客に対して提案を変えるのは、ずっとずっと深いふか〜いところに、店舗に足を運んでくださったお客様への愛情があるのです。

そして、それこそが専門店としてのプライドであり、譲れないポリシーでもあるわけです。